今回のお悩みポイント
「現在ITエンジニア(プログラマーやSE)として働いていて転職を考え始めていますが、効率よく転職を成功させるための手順やステップ、ロードマップを知りたいです。」
今回は、このような不安やお悩みを解決するための筆者の経験談をもとにした参考情報をお伝えします。
記事に入る前に、あらためてお伝えしておきますが、今回の記事で書く内容は、これまでにIT業界で2回の転職をして、2回とも成功(年収アップ)させることができた僕の経験にもとづいた1つの情報です。
決して絶対的なものではありませんが、1つの参考にはなるのではないかと思いますので、その前提で読んでいただけると幸いです。
本記事の内容
- ITエンジニアが転職を成功させるためのロードマップ全体像
- 転職の方向性確認と見極め(お金と仕事環境)
- 自分のスキルと業務経験の整理(強み、価値を提供できるもの、会社に貢献できること)
- 主担当、リーダー的仕事(経験)の洗い出し
- 転職エージェント登録
- マッチする会社を地道に探す
この記事を読むメリット
- ITエンジニアが転職を成功させるためのロードマップを知ることができます。
結論
IT業界で転職を2回した僕の経験では、まず転職の目的と方向性を見極め、これまでのITスキルと業務経験を棚卸したうえで、転職エージョントといっしょに自分にマッチする環境を地道に探すことです。
そして重要なポイントは転職準備期間で自身の業務経験の中から主体性、リーダー経験を最大化させることです。
この記事を書いている僕は、IT業界で2回の転職をして年収アップを実現してきました。
このブログでは、ITエンジニアが賢く年収アップを実現して豊かに生きていくための情報を発信しています。
過去の僕と同じ悩みを抱える方へ向けて書いています。
記事執筆者(たかにぷ)
IT業界一筋20年
転職2回、年収アップに成功(現在は年収1,000万)
プログラマー、SE、PL、PM、営業と多数の職種を経験
ITエンジニアが転職を成功させるためのロードマップ全体像
まず、僕の経験をもとにしたITエンジニアが転職を成功させるためのロードマップ全体像をお伝えしようと思います。
文章で書くより、可視化したほうが分かりやすいと思うので、1枚のスライドに全体像をまとめてみました。
全体の大きなカテゴライズとしては、「目的と方向性確認」、「スキル&業務経験の整理」、「転職エージェントとの転職活動」の3つになります。
そして、この3つの内容を期間として半年~1年くらいで進めていくという内容になります。
それぞれの内容については、このあと解説をしていきたいと思いますが、活動期間については本当にひとつの目安であり、人によってさまざまです。
転職を急いでおり、自分の転職先の方向性やスキルやキャリアの棚卸がスピーディーにできるのであれば、3ヶ月程度といったスピード感で転職を実現してしまう方だっています。
逆にじっくりと腰を据えて情報収集をしながらしっかりと進めていく人であれば、1年やそれ以上の長期的な活動になる方だっています。
僕の場合は2回の転職を平均すると半年程度でした。個人的な感覚としても、冷静にかつ、熱が冷めないうちに転職を実現するという意味でも、半年くらいがいい目安なのではと思います。
それでは、1つひとつ解説したいと思います。
転職の目的と方向性確認
まず、最初にやるべきなのは今回の転職の目的と方向性確認です。
転職したいと思っているからには目的は、明確になっているよ!と言われてしまいそうですが、ここをしっかり深堀しておくことが、転職においてはすごく大切で重要な部分となります。
ここをきちんと自分の中で整理し、考え抜いておかないと、実際の転職活動の軸がなくなり、結果的に自分の思っていた転職と違う「転職の失敗」につながることにもなりかねません。
では、この転職の目的と方向性の確認ですが、以下のポイントを深堀して考えてあげると、自分の目的と方向性のあぶり出しがしやすいです。
ポイント
- 自分の仕事に対する価値観
- 自分の仕事に対するモチベーションアップのポイント
自分の仕事に対する価値観の整理
まずやるといいのが、自分の仕事に対する価値観の整理です。これは、現時点でよいので自分の生活の中での仕事というものの位置づけをどう考えているか?どう考えていきたいか?というポイントになると思います。
例えば、まだ20代の若い方であれば、これからどんどんキャリアアップをして年収を上げたいという方が多いと思います。
つまり仕事は生活の中心であり、パワーをかなり注ぎ込んでやりたいという状態です。
逆に労働環境が過酷だったり、結婚を機に家族を持ち、自分のワークライフバランスを考え直したいと思っている方は、仕事はほどほどにプライベートをもっと充実させたいと思っていて、生活の中での仕事の位置づけは今より低くしたいと思っているかもしれません。
他にも人それぞれ考え方があると思いますが、今回の転職で「自分の中で仕事をどのような位置づけにしたいのか?」は一度考えてみるといいと思います。
自分の仕事に対するモチベーションアップのポイント
続いて、考えてみるといいのが、自分の仕事に対するモチベーションアップのポイントについてです。
これは、仕事の中で、自分のモチベーション(やる気)がアップするポイントや達成感(喜び)を感じられるポイントを整理して把握しておくということです。
これを見つけ出すための方法として簡単なやり方があります。それは「お金を抜きにして自分はなにに喜びを感じるか?」という点を考えてみることです。
ITエンジニアの観点で言えば、プログラムを作ること(モノづくり)に達成感を感じるのか?プロジェクトを成功させたときに喜びを感じるのか?お客さんの課題を解決して喜んでもらえることに達成感を感じるのか?などなど、人それぞれやる気や達成感、喜びを感じるポイントが違います。
なぜこのようなこととしておくといいかというと、仕事を充実させたり、仕事で豊かさを感じるためには、結局、自分の価値観や喜びに直結していく必要があるからです。
転職は仕事なのでお金を伴う事柄ですが、最終的に人が落ち着くのはお金じゃない部分です。
もちろんお金は大事ですが、どうせ転職するなら自分の仕事を充実させることができる環境にしたいのが誰しもの願望だと思います。
そういった意味でも、お金の先にある自分の価値観やモチベーションのポイントを押さえておくことで、IT業界の中でもどのような業種、職種やポジションを目指すのかが見えてきたりします。
あらためて現時点の自分の価値観を棚卸してみてください。
転職の目的と方向性確認
上記の自分の価値観の見極めを行ったうえで、あらためて今回の自分の転職の目的と方向性を確認しましょう。
転職をしようと思っているからには、なんとなく転職の目的は分かっていると思いますが、あらためて自分の根本の価値観などとも照らし合わせて、目的や方向性に間違いがないか?を考えてみたほうがいいということです。
意外と冷静に考えると、最初に思っていた転職の方向性と違う方向性が見えてきたりもするものです。
ここは最初だからこそじっくりと考えてみましょう!
自分のスキルと業務経験の整理(強み、価値を提供できるもの、会社に貢献できること)
続いては、自分のこれまでのスキルと業務経験を整理するということです。
これは最終的に業務経歴書という転職活動の主力の武器につながるわけですが、最終的な業務経歴書はこのあと出てくる転職エージョンといっしょに作り上げていくことになるので、ここではこの業務経歴書を作成するための下書きネタとも言える情報の棚卸作業です。
とにかく書き出す
まずやることは、深く考えず、とにかく社会人になってからのこれまでの業務経験と自分が持っているスキル情報をどんどん書き出してみることです。
これまで経験してきた仕事や業務内容を1つ1つ思い出していき、小さくてもいいので、書き出していきましょう。
資格などを持っているのであれば、そういった情報もどんどん書き出していきます。
この作業は、自分の振り返りと棚卸作業になるので、社会人になってから現在までの時系列で書き出していくとよいです。
グルーピング、整理する
続いては、書き出した情報をグルーピング、整理していきます。
時系列で書き出していくと、同じような業務や仕事をこないしていて、利用している開発環境や言語などはダブっているものが多く出てくるはずです。
ここでは、時系列で書き出した業務経験やスキルをユニークにしていき、時系列とは別で、現在の自分が保有している業務知識やITスキルを洗い出していきます。
洗い出した情報も可能な限りカテゴライズしてグルーピングしてみるとより頭の中が整理できると思います。
例えば、コミュニケーション能力や協調性などの「基礎スキル」、開発に関わる開発環境や開発言語やなどは「ITスキル」、業界特有の知識は「業務知識」といった形です。
そのほかにも要件定義工程、設計工程、製造工程などといったIT業界ならではの切り口でもいいと思います。
とにかく、ここでは現在の自分が持ち合わせているスキルを洗い出し整理した状態を作ることです。
価値を提供できるものを探し出す
ここまでで、自分のこれまでの業務経歴とそれに伴い培ってきたスキル情報が整理できたわけですが、最後に重要なポイントは、この洗い出した情報の中から、転職に有効に働く情報を探し出すということです。
さまざまな知識やITスキルを持っていても、それが転職市場で求められているものでなければ、意味がありません。
この市場のニーズと自分のスキルをマッチさせて転職に有利な状態を作っていくことが重要になってくるわけです。
ITエンジニアとして転職を成功させるために重要となるITスキルなどはいろいろとあるので、詳細解説はここでは割愛しますが、全体として共通する大きな重要ポイントがありますので、その点を次項でお伝えしていきます。
主担当、リーダー経験の洗い出し(ない場合は作る)
ITエンジニアとして現在の転職市場で成功するために必要となる重要なポイント、それは、プロジェクトリーダースキル、つまり、仕事への主体性とリーダーシップ能力です。これは僕自身の転職経験からも言えることですし、現在も現役でIT業界で働いている一人の人間の視点としても言えることです。
主体性とは自分の仕事に責任を持ち、自分一人の力でしっかりと進めていける能力です。
一言で言えば一人前であるかどうかということです。
そしてリーダーシップはご存じの通り周りの人を巻き込み自らが牽引できる力です。
ですので、ここでの作業は、洗い出した自分の業務経験の中から自身が主担当で進めたり、リーダーとして担当した業務を洗い出すということになります。
転職で見られるのは人間力と仕事力
なぜ、この点を強調するかというと、転職で企業側が共通して見てくるポイントがこの主体性とリーダーシップ能力だからです。
主体性やリーダー経験があればあるほど、転職成功率は上がると言っても過言ではないと思います。
このポイントはIT業界に限らずの話ではありますが、特にIT業界では、このポイントは大きいです。
ITエンジニアという言葉で聞くと、技術屋さんであり、ITスキルに目が行きがちですが、あえて断言します。
ITエンジニアの転職はITスキルよりも人間力や仕事スキル(仕事を進めていける力)が重視されます。
なぜなら、今のIT業界に不足していて企業が求めているのは、IT知識やスキルを有しながら仕事ができる人材なのです。
つまり技術力はそこそこでもよいので、それよりはIT知識やスキルをベースに仕事を前に進めていける人を重要視しているということです。
小さくてもいいので主担当、リーダーシップに関するポイントを探す
ということで、ITエンジニアとして転職を成功させるポイントは、IT知識やスキル以外のプラスアルファとなる人間力や仕事力であることをお伝えしたわけですが、この人間力や仕事力を具体化して表現できるのが仕事への主体性とリーダーシップ力、つまり自分が主担当であったりリーダーの立場でこなした仕事(業務実績)になるわけです。
だから、自分の業務経験の中から、これらをアピールできるポイントを探し出してほしいのです。
こう聞くと、自分は胸を張れるような大きなプロジェクトのリーダーなどはやったことがないし、そんな業務経験もありませんという弱音が出てくる方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です。だれも大きなプロジェクトのリーダー経験とは言っていません。
ポイントは「小さくてよい」ということです。例えば、仕事の中で自分が担当することになった領域を要件定義から設計、製造、テストまでといった形で、頭からお尻まで自分が主体となって進めた、というものでもいいのです。
極端な話、これがバッチ処理1本だっていいわけです。
とても小さいかもしれませんが、自分が主体的に責任を持って仕事を進めることができるということをアピールできる経験を探し出してみてください。
リーダー経験というのも同じです。小さくていいのです。例えば、自分が担当することになった領域について、3人のメンバーが関わっていたとすると、その3人の作業分担のとりまとめ、仕様のすりあわせ、テスト方法のとりまとめなどをやったとします。
このような状況であれば、体制的に正式にリーダー任命されていなくても、小さなチームのリーダー的な業務を十分こなしているわけです。
このように主体性とリーダー業務にフォーカスしてこれまでの業務経験の中からアピールできる仕事やエピソード、経験を探し出してみるということです。
何度も言いますが、転職を成功させるポイントは、人間力や仕事力です。
これは細かく言えばコミュニケーション力や協調性といった言葉にもなってきますが、要するに仕事を1人前(自分一人で)にこなせる力や小さくてもいいので人をまとめて仕事を進めていける力ということです。
そしてこのポイントがないと転職活動自体がうまくいきません。
転職において、見せ方はとても重要です。業務経歴や経験にウソを書くことはいけませんが、書き方(見せ方)を工夫することは可能です。
小さな仕事や経験でも自分に主体性とリーダーシップがあることをしっかりと示せれることがポイントになってくるので、しっかり振り返ってネタを探しましょう。
なければ転職活動期間で作っていく
では、業務経験が浅く、どんなに探してもまだ主担当やリーダー的な業務経験が見当たらないということ方はどうすればいいかというと、これから作っていきましょう!というのが僕の意見です。
何度も言いますが、転職を成功させるポイントは、仕事を1人前(自分一人で)にこなせる力や小さくてもよいので人をまとめて仕事を進めていける力を持っていることです。
これがないなら多少時間がかかってもいいので、少しでも作ってから転職に臨むべきということです。
こう聞くと、業務経験を作るなんて簡単ではないし、時間もかかるし大変そうと思われるかもしれませんが、前項で書いたことと同じですが、だれも大きなプロジェクトのリーダーを経験してくださいとは言っていません。
ポイントは「小さくてよい」ということです。
前項と同じ例ですが、小さなバッチ処理1本でもいいから、仕事の中で自分が担当することになった領域を要件定義から設計、製造、テストまでといった形で、頭からお尻まで自分が主体となって進めた、というものでいいのです。
とても小さいかもしれませんが、自分が主体的に責任を持って仕事を進めることができるということをアピールできる経験を作るということです。
リーダー経験も同じです。小さくていいのです。
自分が担当することになった領域について、2,3人のメンバーが関わっていたとすると、そのメンバーの作業分担や仕様のすりあわせ、テスト方法のとりまとめなどを自らが名乗り出て主体的にやってみるということです。
このように主体性とリーダー業務にフォーカスして今の仕事に取り組んだり、そのような仕事を自ら名乗り出ることで、現在行っている目の前の仕事でも小さな経験はすぐに作りだしていけるということです。
今の仕事の中での考え方と取り組み方を工夫すれば難しいことではありません。
経験がないのであれば、転職準備期間中でも小さい経験を作っていくことは十分可能ですので、考えてみてください。
転職エージェント登録
ここまでで、転職に臨むための自分でできる事前準備の話をしたのですが、並行して転職活動開始時に最初にやっておくのが転職エージェントへの登録です。僕の転職経験からも言えますが、転職を成功させるうえで転職エージェントの利用は絶対必要なポイントです。
簡単に言えば、転職エージェントは自分の希望する転職先を紹介してくれる人たちなわけですが、ただ情報提供をしてくれるだけではありません。転職に向けて転職先が決まるまでサポートしてくれるサポーターです。
この記事で紹介した転職における準備事項を行うことは大事ですが、それを客観的にブラッシュアップして転職市場で売れる状態にすることが最終的に大事になってきます。これをサポートしてくれるのが転職エージェントです。
そして転職エージェントは自分の特性や希望を理解してくれ、自分の理想にあった転職先候補を出してくれたり、その企業に採用されるためのポイントなどもアドバイスしてくれます。
とにかく、どんなに理想の転職先を頭の中で想像しても現実的にそれにマッチする企業がないと転職しようにもできません。
この理想と現実のギャップをうまくすりあわせてくれるのも転職エージェントです。
とにかく転職活動をするためには転職エージェントのサポートはマストなので、情報収集からはじめるうえでもまずは登録しましょう。
転職エージェントについては以下の記事で書いています。
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マッチする会社を地道に探す
そして、最後は転職エージェントの力を最大限かりて、自分の理想にマッチする転職先を探し、地道に活動をしていくことになります。
あとは転職エージェントとしっかりコミュニケーション・連携をとり、地道に活動すれば、必ず転職成功をつかみ獲れると思います。
まとめ
ということで、この記事では、ITエンジニアとして転職を成功するためのロードマップについて書きました。転職を成功させるために準備としてやること、またその準備で考えるべきポイントなどを解説しました。
今一度ロードマップ全体像のスライドを掲載します。
ポイントは自分の転職の目的や方向性を明確にし、そして、転職市場で自分を売りやすくするためのポイントをしっかり洗い出しておくことになります。
そして、転職成功には欠かせない転職エージェントを登録し、地道にしっかりと腰を据えて活動していくということになります。
僕も経験したからこそ言えますが、転職は行動しないと実現しません。逆に言えば行動を始めれば、意外と簡単に実現してしまいます。
まずは動くことが重要です。ぜひ前を向いて積極的に動いてみてください。
それでは最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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